本記事では、Rocky Linux 8 におけるユーザーアカウント管理について詳細に解説します。
ユーザの新規追加
新規ユーザーを作成するには、「useradd」コマンドを使用します。
コマンド書式
useradd [option] [user_name]
useraddコマンドの実行列
# useradd -m myuser
よく使うオプション一覧
オプション | 説明 |
---|---|
-u | ユーザーのIDを指定する |
-g | プライマリグループIDを指定する |
-c | コメントを指定する |
-m | ユーザーのホームディレクトリが存在しない場合は作成する |
-M | ユーザーのホームディレクトリを作成しない |
-d | ユーザーのホームディレクトリを指定する |
-b | ホームディレクトリのベースとなるディレクトリを指定する |
ユーザ情報の確認
ユーザ情報を確認する場合は、idコマンドで確認できます。
コマンド書式
id [user_name]
idコマンドの実行列
# id myuser
uid=1000(myuser) gid=1000(myuser) groups=1000(myuser)
以下に示すコマンドを実行することでユーザ一覧の表示ができます。
# cat /etc/passwd
root:x:0:0:root:/root:/bin/bash
bin:x:1:1:bin:/bin:/sbin/nologin
...(省略)...
sshd:x:74:74:Privilege-separated SSH:/var/empty/sshd:/sbin/nologin
myuser:x:1000:1000::/home/myuser:/bin/bash
/etc/passwd
ファイルは、各ユーザーアカウント情報が1行に記述され、コロン(:)で区切られています。各フィールドは以下の意味を持ちます。
項目 | 説明 |
---|---|
① | ユーザー名: ログイン時に使用する名前 |
② | パスワード: ユーザーのパスワード |
③ | UID: ユーザー識別番号。システム上でユーザーを一意に識別するために使用される |
④ | GID: グループ識別番号。ユーザーが所属するグループを識別するために使用される |
⑤ | GECOS: ユーザー情報。ユーザーの名前、コメントなどが記載される |
⑥ | ホームディレクトリ: ユーザーのホームディレクトリです。ユーザーのファイルが格納される |
⑦ | ログインシェル: ログイン時に起動するシェル |
パスワード変更
ユーザのパスワードを変更する場合は、passwdコマンドで確認できます
コマンド書式
passwd [ user_name ]
ユーザーのパスワード変更の実行列
# passwd myuser
ユーザーmyuserのパスワードを変更。
新しいパスワード:
新しいパスワードを再入力してください:
passwd:すべての認証トークンが正しく更新できました。
rootのパスワード変更の実行列
# passwd root
ユーザーmyuserのパスワードを変更。
新しいパスワード:
新しいパスワードを再入力してください:
passwd:すべての認証トークンが正しく更新できました。
ユーザー削除
ユーザを削除する場合は、userdelコマンドで確認できます
コマンド書式
userdel [ -r ] user_name
オプション | 説明 |
---|---|
-r | ホームディレクトリ・メールスプールを削除 |
userdelコマンドの実行列
# userdel -r myuser
コメント